留学保険で補償されなかったバイクのウインカー

留学保険とは、あくまでその留学先で起こったことに対してしか補償されないということを、自分の経験から学ぶことができました。これは、私が外国語大学に通っていて、イタリアに留学をすることに決まったときの話です。私は将来、食の楽しみを伝えられるようなコメンテーターになりたいと思っていました。それも、単に日本国内のものだけではなく、海外の食べ物も知りたいと思っていたのです。そこで、イタリアで本場のチーズを学ぼうと思い、その留学先に選んだのでした。イタリアでは、定番のパスタやピッツァにたくさんのチーズが使われていて、その種類も、モッツァレラ、パルメザン、リコッダ、ゴーダなど、様々あると聞いていたため、私はこの留学が楽しみで仕方ありませんでした。


イタリアでのホームステイ先も決まっていて、準備は万端でした。あとはもう、私がイタリアにさえたどり着けば、その素敵な環境に触れられる予定だったのです。しかし、これは叶いませんでした。なぜなら私は、自宅から空港までの間に、交通事故に遭ってしまったからでした。私は自宅から空港までを、大型のバイクで行っていたのです。それは、タクシーやバスを利用した場合、もし渋滞に巻き込まれてしまい、飛行機の時間に間に合わなかったらいけないからでした。そうしてバイクに乗っていた私に、自動車が追突してくるという事故に巻き込まれてしまったのでした。不幸中の幸いか、私の身は大丈夫だったものの、大切なバイクはボロボロになってしまいました。もちろんその事故のせいで、留学のチャンスも逃してしまったのです。


交通事故に遭ってしまった私は、その補償は留学保険から下りるものだと思っていました。なぜなら、留学するためにバイクに乗っていたからであって、その留学がなければ交通事故の可能性もなかったからでした。しかしこれは、補償されるものではなかったのです。留学保険とは、あくまでその留学先でのトラブルを補償するためのもので、日本で起こったことは、たとえ留学にまつわることでも補償してもらえないのでした。そのため私は、ボロボロになったバイクを修理するための費用や、割れたウインカーを新たに購入することができなかったのです。留学にも行けず、バイクまで失ってしまった私は、ショック以外の言葉がありませんでした。留学保険は、私にとっては苦い思い出になってしまいました。定められている補償について、そのシビアな一面を知った出来事でした。